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鍛冶職人の町、蚊焼

長崎県南部に位置する長崎市蚊焼町。刃物の焼き入れに適しているといわれる水と土を有するここ蚊焼町は、ピーク時には23件もの鍛冶工場が存在した「鍛冶職人の町」である。2015年に世界文化遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産 製鉄、製鋼、造船、石炭産業」の構成遺産のひとつである端島(通称:軍艦島)は、この町より西に約7kmの場所にあり、端島で採れた質の良い石炭は、江戸時代に始まった蚊焼鍛冶にも重宝されたという。

蚊焼町より望む端島(軍艦島)

蚊焼町より望む端島(軍艦島)

明治時代になると端島での採炭事業が本格化し、採炭に使われる仕繰り斧といった道具など蚊焼鍛冶の製品も数多く活用されていた。

 

受け継がれる伝統

この町で昭和27年に、現当主である山口良仁氏の父が山口鍛冶工場を創業。良仁氏は、昭和34年に長男として生まれ、大学卒業後から家業に従事。以降、36年間鍛冶職人として刃物の製作に取り組んできた。

山口鍛冶工場、二代目当主「山口 良仁」氏

山口鍛冶工場、二代目当主「山口 良仁」氏

山口氏の技術は、日本古来の墨流し(流線模様)だけでなく、南蛮渡来のダマスカス模様の技術をヒントに生み出した「雷(いかずち)模様」に特徴がある。刃金と地金を何層も組み合わせることにより、美しい模様、強さ、そして鋭い切れ味を兼ね備えている。

趣味でつくったという「雷模様」の刀(非売品)

趣味でつくったという「雷模様」の刀(非売品)

山口氏は言う。

-伝統とは、旧来の物や技術をそのまま受け継ぐことだけではなく、さらに新しいことの積み重ねだと思っています。今、息子がいっしょにやってくれていますが、軍艦島をモチーフにしたペーパーナイフを息子が自らの発想でつくってくれています。-

これがまた新しい伝統を生み出しているのだろう。

子息が考案、製作した「軍艦島ペーパーナイフ」。売れ行きも好調のようである

子息が考案、製作した「軍艦島ペーパーナイフ」。売れ行きも好調のようである

より良いものをより安く

このように伝統を重んじ、また新しい伝統を創り出していく山口氏であるが、一方でこうも言う。

-私は、芸術家ではないので、「手をかけることが全てではない」と思っています。昔から、一日25本の包丁をつくることが一人前と言われる鍛冶職人のバロメーターでした。これからも、幅広い皆様に安心かつ低価格でお届けすることが我々町工場の職人の使命だと思っています。-

山口氏が製作する包丁の一部

山口氏が製作する包丁の一部

Information

かやき打刃物 山口鍛冶工場

長崎バス 長崎駅前南口から樺島行きで35分、蚊焼バス停下車、徒歩1分
〒851-0401
長崎市蚊焼町2194
営業時間 月~土 8:00~17:00(不定休)
電話:095-892-1899 FAX:095-892-2233

【商品購入、見学に関するお問い合わせ】
当工場の商品は、長崎県内の金物屋、JA長崎せいひ各店でご購入いただけます(2,400円~)。
その他「工場見学・体験学習」などのお問い合わせは、上記までお電話ください。

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この記事に関するお問い合わせ

  • 国立大学法人 長崎大学
  • NAGASAKI INTERNATIONAL STUDENT SUPPORT CENTER
  • 株式会社connne

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